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メラノーマ(悪性黒色腫)

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メラノーマ(悪性黒色腫)とは

メラノーマは、皮膚の悪性腫瘍の中では最も死亡率が高く予後の悪い疾患です。表皮メラノサイトや母斑細胞が悪性化したもので、「ほくろのがん」として広く知られています。
表皮メラノサイトはがん化しても、真皮に浸潤せず表皮内にとどまる時期があるので、このときに十分な治療を行えば完治します。

この前がん状態として、悪性黒子があります。悪性黒子は、主に高齢者の顔面に発症し、はじめは小さな黒色色素斑ですが、徐々に拡大し数センチの大きさになります。一部分で色素が薄くなるとともに拡大し、さまざまな色調を表すようになります。これを放置すると、悪性黒色腫に移行していきます。 

悪性黒色腫は、皮膚以外では、口腔、鼻粘膜、眼球ブドウ膜、陰部粘膜にも発症することがあります。悪性黒色腫を放置すれば、リンパ節、内臓器官に転移し、早期に亡くなることもあります。
皮膚原発の悪性黒色腫は主に次の4型に分類されますが、いずれにも分類できない症例もあります。

(1)悪性黒子型

高齢者の露光部、とくに顔面に好発します。黒褐色の斑状皮疹(はんじょうひしん)(悪性黒子(あくせいこくし))として初発し、長い年月をかけて大きく広がっていきます。

(2)表在拡大型

白人では最も多くみられる病型です。比較的若年者にも生じ、また、背中や下半身などに好発します。日本においても最近本病型の増加が見られます。その原因としては、生活様式の変化(屋外スポーツの発展や衣服の変化など)や、オゾン層破壊に伴う紫外線照射量の増加などが指摘されています。

(3)末端黒子(まったんこくし)型

ほくろのがんといえば足の裏や指(趾)先が連想されるほど日本人に最も多い病型で、60歳代以降に多く発生します。また、爪の部分に生じた時は黒色色素線状となり、進行すると爪が破壊されます。

(4)結節型

日本では末端黒子型に次いで多い病型です。しみ出したりなどはなくドーム状に盛り上がっています。他の3つの病型ではまず表皮に沿って水平方向に、その後垂直方向に増殖していくのに対し、本病型では水平方向の拡大がないため、見た目には小さくても進行している場合があります。

メラノーマ(悪性黒色腫)の原因

メラノーマ

悪性黒色腫の原因として、発生頻度に人種差がみられること(多い順で白人、黄色人種、黒人)、露光部の発症が多いこと、紫外線の強い地域の発生率が高いことなどから、紫外線が関係しているといわれています。日本では、報告が少ないようですが、家族に悪性黒色腫(メラノーマ)になった人がいる場合には、黒色腫のリスク要因が高いといわれています。
また、足の裏や指(趾)の爪部(そうぶ)などに生じることから、くぎを踏んだりドアに指をはさんだなどの外的な刺激もその原因と考えられています。

メラノーマ(悪性黒色腫)の主な治療法

メラノーマ治療法

早期発見・早期切除が唯一の根治治療といえます。
ルーペやダーモスコープ(色素性皮膚病変を観察するための医療用拡大鏡)を用いて病変を詳細に観察することで診断できることが多いのですが、最終的には病理組織検査が必要になります。また、血中および尿中の5‐S‐CD(メラニン産生の中間代謝産物)が腫瘍マーカーになりますが、初期病変では上昇しないため、あまり参考になりません。
治療の主体は手術療法になります。なお、予後はその肉眼的な大きさとは関係なく、むしろ病理組織検査による腫瘍の厚さに関係します。そのため、その後の治療計画などを立てたうえで全切除生検を行い、その患者さ

メラノーマ(悪性黒色腫)に関するQ&A

Q.メラノーマとはどんな皮膚がんですか?
A.通常、がん細胞がメラニン色素を多量に産生して黒色を呈することが多いため黒色腫と呼ばれますが、メラニン色素の産生程度により褐色~茶色などを呈するものや、きわめてまれにメラニンをほとんど産生しないメラノーマがあり、常色~淡紅色を呈することもあります。
Q.メラノーマの診断基準はありますか?
A.メラノーマは、黒褐色調のできものすべてが悪性黒色腫ではなく、むしろその頻度は少ないのですが、自己判断は禁物です。早期に発見して治療することが第一になります。
  1. Asymmetry (非対称性形状)
  2. Border irregularity(不規則な境界)
  3. Color variegation(多彩な色調)
  4. Diameter enlargement(大きな直径:6mm以上)
  5. Evolving(変化がある)
上記の5つを示すような変化がみられたら、ためらうことなく皮膚科を受診するようにしてください。
Q.メラノーマの場合、皮膚生検や部分切除はしてはいけないのですか?
A.一般的には根治的拡大手術が選択されます。しかし顔や手足など拡大切除が難しい場合には部分切除の是非が議論になります。以前は、メラノーマを生検(一部切り取って、細胞の病理検査をして診断を確定する手段)すると転移を助長する恐れがあると考えられてきました。しかし頭頚部原発のメラノーマを除けば、根治的拡大手術と生検や部分切除に有意な予後の差はありません。
診断をはっきりさせて治療を始めなければならない場合や、生検が不可欠でやむをえない場合には、生検や部分切除を慎重に行う場合もあります。可能であれば、腫瘍の一部にメスを入れる生検ではなく、腫瘍全体を切除して行う拡大的根治手術が勧められています。