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はしか(麻疹)

はしか(麻疹)

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はしか(麻疹)とは

麻疹

はしかは、麻疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。一般に小児期に多く好発年齢は1歳代が最も多く、次いで6〜11カ月、2歳の順です。近年では、10代や20代の若年者間での感染が多く見られます。

麻疹ウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、その感染力は非常に強いと言われています。免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。また、麻しんウイルスは、ヒトからヒトへ感染すると言われています。

はしか(麻疹)の症状

潜伏期(10~12日)

ウイルスが体に侵入してから実際に症状がでるまでの期間

前駆期(3~4日)

はしかの最初の症状は、発熱・鼻水・咳など風邪と似た症状で、この時期は特徴的な発疹が現れず、はしかに気づかない可能性があります。鼻水や痰にウイルスが含まれているので人に感染する危険があります。

発疹期(3~4日)

前駆期の終わりに一旦熱が下がり気味になるが、再び39度以上の高熱が続き全身に小さくて赤い発疹が現れます。顔や耳のうしろ、体幹、手足に広がって全身の発疹となり、発疹どうしが融合していくこともはしかによる発疹の特徴です。発疹出現前後1~2日の間に、口腔粘膜に白い粘膜疹(コプリック斑)が現れます。この粘膜疹ははしかに特徴的なので、これを確認してはしかと診断されることがほとんどです。経過中一番感染力が強いのがこの時期です。

回復期(7~9日)

解熱とともに発疹も自然に消えていきますが、肌に色素沈着を残して回復に向かいます。
しかし、はしかにかかっている間とその後はしばらく免疫が衰えている為、肺炎や中耳炎を合併することが多く、1000人に0.5~1人の割合で脳炎を合併します。さらに、はしかウイルスに感染後、特に学童期に発症することの多い中枢神経疾患として、SSPE(亜急性硬化性全脳炎)があります。知能障害、運動障害、ミオクローヌスなどの症状を示し、発症から平均6〜9カ月で死亡する進行性の予後不良な疾患です。発症頻度ははしかにかかった10万人に1人程度といわれています

はしか(麻疹)の原因

麻疹原因

麻疹ウイルスによる急性熱性発疹性のウイルス感染症です。鼻水などによって感染者からウイルスが飛び散り、直接飛沫を吸い込んだり、手や肌に触れることで感染します。感染力が非常に強く、死亡することもある重度の感染症です。主に小児期にかかる疾患です。

はしか(麻疹)の検査と診断

検査と診断

近時はウイルス学的な検査診断が必要と考えられています。急性期に採血し、はしかに特異的なIgM抗体を証明することで診断されます。

急性期の血液や咽頭ぬぐい液、尿からはしかウイルスを分離したり、RT‐PCR法ではしかウイルスの遺伝子(RNA)を検出することでも診断が可能です。この検査は全国の地方衛生研究所(地研)で実施されており、はしかを疑った場合は、保健所を通して地研に臨床検体を搬送します。地研での実施が難しい場合は、国立感染症研究所で実施します。急性期と回復期にそれぞれ採血をして、はしかウイルスに対するIgG抗体が陽性に転じたことで診断する場合もあります。

2010年11月11日から、はしかは可能な限り、はしかウイルスの直接検出(RT-PCR 法等)による検査診断を実施するよう求められており、臨床診断したすべての医師が最寄りの保健所に7日以内に(できる限り24時間以内に)届け出ることが義務づけられています。

はしか(麻疹)の主な治療法

はしかに対する特効薬はありません。はしかにかかっている期間中は安静にして、できることは対症療法だけとなります。必要な水分や栄養補給をしながら、自分の免疫力でウイルスを排除するのを待つしかありません。栄養に関しては、特にビタミンAの補給が症状を軽くするために有効であるともいわれています。肺炎や中耳炎を合併することも多く、入院率は約40%といわれています。

熱が下がっても2日間は周囲に感染させる恐れがあります。そのため、児童・生徒の方が感染してしまった場合は、学校保健安全法で「解熱後3日を経過するまでの出席停止」と定められています。

この点、ワクチンを接種して発症そのものを予防することが最も重要です。接種時期は、1歳になったらできる限り早く接種することが望まれます。日本では、2006年からMR(麻疹・>風疹混合)ワクチンが広く使用されるようになり、2006年6月からは、1歳児と小学校入学前1年間の幼児を対象とした2回接種制度が始まっています。これらの時期に受けるワクチンは、定期接種として通常は無料で接種が受けられます。

また、2007年の全国的な麻疹流行は10~20代が中心であったため、国のはしか対策が変わりました。2008年度から5年間の時限措置として、10代の者への免疫強化を目的に、中学1年生と高校3年生相当の年齢の者に対する2回目の予防接種(原則としてMRワクチン)が、予防接種法に基づく定期接種に導入されました。

はしか(麻疹)に関するQ&A

Q.妊娠中のはしかの予防方法はありますか?
A.はしかは、麻疹ウイルス(measles virus)による感染症で、感染力がとても強く感染者が近くにいるとほぼ感染してしまいます。ワクチン接種により激減した感染症ですが、妊娠初期の頃にはしかに感染すると約30%が流産を引き起こすといわれます。風疹のように先天奇形の増加はないようですが、麻疹ワクチンは生ワクチンなので妊娠中は接種できません。抗体がないかあっても低値であれば分娩後にワクチン接種をお勧めします。麻疹と風疹のワクチンが一緒になったMRワクチンもお勧めです。
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